読んだきっかけ
特に探していた訳ではなく、パッと見かけた瞬間ふと気になり手に取りました。
タイトルからしてちょっと怖そう・・・と思っていましたが、
「これは私かもしれない。知りたい!」と思って読んで見ることにしました。
読んだ後はしばらく心がざわざわ。
ですが、読んでよかったと思える作品でした。
心に残った場面
中でも、主人公のアヤが、元の上司に声をかけられ反論した後、涙を流す場面がすごく印象的で。
“わからない、自分が分からない。
あなたみたいな人間が憎くて仕方ない。
言いたいこと言ったり、怒ったり、やりたいことをやる。
愛されて人を信じて育ったであろう、あなたが憎くて憎くて
少しうらやましかった。”
この場面を読んだ時「あぁ、分かるなあ・・・」と共感してしまいました。
素直に怒ったり主張できる人が、うらやましい。
でもどこかで「ずるい」「怖い」と思ってしまう事もあって。
この漫画から感じたこと
「怒り方が分からない」のは、私の事かもしれません。
人に合わせたり、我慢したり。
「怒ることはよくないこと」と思って育ってきたので、
自分の感情を素直に出すことに抵抗があります。
ですが、攻撃的な人が苦手だと思っていた自分が、
能動的攻撃はしなくても、受動的攻撃で相手を攻撃している場面がある事に気づきました。
自覚なしでちょっとずつ相手を責めている。
素直に怒れない事で、かえって関係をこじらせてしまうのは本当に恐ろしいな・・・と。
子どもの言葉にハッとした
子どもに「怒り方が分からない」と言われた事があります。
私もそういう環境を作ってしまっているかも?と考えさせられました。
怒らせないように・・・と気をつけすぎて、
怒りすら出せない空気にしていたのかもしれません。
感情を大事にして欲しくて、
「怒ってもいいし、泣いてもいいし、大丈夫!」
と言葉では伝えていても、
どこかで「いい子」でいることを求めてしまっているのかもしれません。
被害者って、誰?
『被害者姫』は、本当は加害者でもあるのだな、というのがこの本を読んだ感想です。
そして「私はどう生きる?」と静かに問われている気がして。
無意識に、本当に何とも思っていなくても、
「かわいそう」と言われる事が何度かあり、モヤモヤしていました。
私は今の今も、「かわいそう」でいることに甘えて生きているのかもしれません。
出てきたお医者さんの言う通り、
自分の考え方に責任を持って主張できるようになって、自立したいなと感じました。
最後に
パッと手に取って読んだ本でしたが、結果、読んでよかったです。
何かモヤモヤしている人、
自分の感情がよくわからない人、
私のように攻撃的な人は苦手なんだけど・・・と思っている人に
そっとおすすめしたい一冊です。
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